断水・衛生

断水で髪が洗えないときの対処法|ドライシャンプーと拭き方で乗り切る

根拠: 厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」(2026年8月9日確認) ほか2件(記事末に一覧)

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髪を洗う話の前に、水の配分が先に決まる

断水が数日続くと、体拭きより先に「頭がかゆい」「においが気になる」という不快感が来ます。ただし、限られた水の使い道としては、頭髪は飲む・食べる・トイレ・傷の手当てより後ろに置かれます。

考え方の出発点は、水がない前提でも清潔は保てる、という点です。1

つまり目的は「洗うこと」ではなく「清潔を保つこと」です。すすがずに済む方法へ置き換えるのが、断水中の基本方針になります。体を拭く手順は断水でお風呂に入れないときの体の拭き方にまとめています。

公的資料が示す代替手段は「拭く」と「部分的に洗う」

頭髪も同じ考え方で扱えます。全体を洗うのをやめ、皮脂がたまる頭皮だけを拭く方向に切り替えます。2

手段使う水向いている場面
蒸しタオルで頭皮を拭く少量(タオルを湿らせる分)断水初日〜。カセットコンロで湯が作れるとき
ドライシャンプー(すすぎ不要タイプ)なし水が運べない・湯が作れないとき
洗面器1杯で部分的に流す1〜2L給水が再開し、水の見通しが立ったとき

ドライシャンプーはスプレー・フォーム・シートなどの形があり、いずれも頭皮と髪を拭き取って清潔を保つための日用品です。医薬品ではないため、頭皮のトラブルや持病がある場合は使用前に表示を確認し、異常があれば使用をやめて医療機関に相談してください。

「拭く」に必要なのは水よりタオルの枚数

蒸しタオルは、水を大量に使う手段ではありません。詰まるのは水量ではなく替えのタオルとゴミです。

長期保存できるウェットティッシュの選び方は防災用ウェットティッシュの選び方にまとめています。洗濯が回らない前提の考え方は断水中の洗濯はどうするかを参照してください。

湯が作れるかどうかで、快適さが大きく変わる

冷たいタオルで頭皮を拭くのは、冬はほぼ苦行になります。カセットコンロで湯が作れるかどうかが、断水中の衛生の分かれ目になります。

湯を沸かすには水が要ります。給水所から水を運ぶ手段を持っているかが前提条件です。

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給水タンク 20L(折りたたみ・コック付き)

こんな人に給水車まで水を運べない

選ぶ理由折りたたみで平時は場所を取らない

20Lのタンクは、満水にすると20kgを超えます。運べる量から逆算する話は災害時給水ステーションに行く前に、背負って運ぶ選択肢は背負える給水袋の選び方にまとめています。

給水が再開しても、いきなり全部を洗い流さない

水が出はじめた直後は、水量も水質も安定しないことがあります。また、使った水は下水に流れます。3

平時の節水の考え方ですが、断水明けにはそのまま使えます。洗髪に使った水を捨てずに掃除へ回すだけで、次に必要な水量が減ります。水を減らさない使い方の順番は断水中の節水にまとめています。

排水そのものを流していいかは配管の状態で変わります。集合住宅では下の階への逆流が起きうるため、マンションでトイレを流し始めてよい時期の判断を先に確認してください。

髪の長い人・避難所にいる人が先に困る

避難所では、洗髪の場所そのものが確保されないことがあります。4

衛生用品は「家族で共有する消耗品」ではなく、1人あたりの必要量を人数分で数えます。髪が長い人はドライシャンプーの消費が早いため、同じ量では足りません。

避難所で身を守る備えの考え方は避難所で女性が一人でも身を守るための備え、持ち出し袋に入れる衛生用品は女性の非常用持ち出し袋の中身にまとめています。

持ち出し袋に入れるなら、セット品の中身を確認してから

市販の防災セットには、体拭きシートや歯みがきシートが入っているものと、入っていないものがあります。中身を見ないまま買うと、衛生用品だけ後から買い足すことになります。

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防災セット 1人用 47点(シュラフ付き・防災士監修)

こんな人に女性や一人暮らしで、寝具まで含めた持ち出しセットが欲しい

選ぶ理由シュラフ付き47点の1人用。防災士店長が中身を組んだ寒さ対策込みのセット

歯みがきの代替手段は断水中の歯磨きにまとめています。口の中は頭髪より優先度が高いので、先に手当てを決めてください。

まとめ

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」2026年8月9日確認

    水が十分に確保できない時や入浴設備が整わない場合でも、病気や感染症予防等のために、体を清潔に保つことが大切です
    ↩ 本文へ
  2. 厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」2026年8月9日確認

    清潔を保つ方法としては、温かいおしぼりやタオル等を用いて体を拭いたり、足や手など部分的な入浴もあります
    ↩ 本文へ
  3. 東京都水道局「節水にご協力を」2026年8月2日確認

    風呂は浴槽の残り湯を洗濯や掃除に再利用する
    ↩ 本文へ
  4. 内閣府男女共同参画局「災害対応力を強化する女性の視点(便利帳)備蓄チェックシート」2026年8月9日確認

    個人によってニーズは異なるが、一人あたり最低3日間の量を備蓄することが望まれる
    ↩ 本文へ