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認知症の家族との避難は、荷物より先に**「誰が助けに来る体制になっているか」**を確認するほうが効きます。市町村側には既に枠組みがあるので、そこに接続するところから始めます。
市町村には名簿を作る義務がある
自力での避難が難しい人については、法律で名簿の作成が義務づけられています。12
まず自分の家族がこの名簿に載っているかどうかを、市町村の福祉部門か防災部門に確認します。名簿の詳しい仕組みは避難行動要支援者名簿と個別避難計画にまとめました。
個別避難計画は「誰が・どこへ」を決める書類
名簿に載っているだけでは、当日に誰が動くかは決まりません。そこを埋めるのが個別避難計画です。34
努力義務なので、進み具合は自治体によって差があります。作成が進んでいなければ、家族側から相談を持ちかける形になります。ケアマネジャーが関わっている場合は、その人が窓口として動けることがあります。
動き出す段階を早めに取る
認知症がある場合、移動そのものに時間がかかります。避難情報の段階は5つに分かれています。
- 政府広報オンライン(内閣府)「「警戒レベル4」までに危険な場所から全員避難!5段階の「警戒レベル」を確認しましょう」(「大雨や台風による洪水・土砂災害・高潮等に備え、防災情報は危険度に応じた5段階の「警戒レベル」で伝達され、警戒レベル3で高齢者等の避難、警戒レベル4で対象地域住民全員の避難が呼びかけられる」)
レベル3が高齢者等の避難にあたるので、この世帯が動くのはレベル4ではなくレベル3の段階になります。避難先の種類は避難所と避難場所の違い、配慮が必要な場合の受け入れ先は福祉避難所とはで扱っています。
持ち出すもので優先度が高いのは薬
お薬手帳と保険証のコピーは、避難先で医療につなぐときの手がかりになります。書類をまとめて持ち出せるようにしておくと、当日に探さずに済みます。56
貴重品と書類の持ち出しの考え方は貴重品・印鑑・通帳の持ち出しに整理しました。
はぐれた場合に備える
人が多い場所では、目を離した数十秒で離れてしまうことがあります。名前と連絡先が本人の身につく形になっていると、保護されたときに家族へつながります。子ども向けですが、書き方の考え方は迷子札の書き方がそのまま使えます。
ひとり暮らしの高齢家族への備えは高齢者のひとり暮らしと防犯ブザー、避難所でのトイレ介助は簡易トイレの高齢者介助で扱っています。
まとめ
- 荷物より先に、市町村の避難行動要支援者名簿に載っているかを確認する
- 名簿の作成は市町村の義務。個別避難計画の作成は令和3年改正で努力義務
- 個別避難計画が「誰が助けに来るか」を決める書類。進み具合には自治体差がある
- 動き出すのは警戒レベル4ではなくレベル3の段階
- 薬は7〜10日分とお薬手帳。保険証のコピーも合わせて持ち出せるようにする
- はぐれる前提で、名前と連絡先が本人の身につく形にしておく
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
内閣府「避難行動要支援者名簿・個別避難計画」2026年7月24日確認
↩ 本文へ市町村は、自ら避難することが困難な避難行動要支援者の名簿を作成することが災害対策基本法により義務化されている
内閣府(防災担当)「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」2026年7月24日確認
↩ 本文へ災害対策基本法第49条の10は、市町村長に対し、自ら避難することが困難な要配慮者について避難行動要支援者名簿の作成を義務付けている
内閣府「避難行動要支援者名簿・個別避難計画」2026年7月24日確認
↩ 本文へ個別避難計画の作成は、令和3年の法改正により市町村の努力義務となった
内閣府(防災担当)「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」2026年7月24日確認
↩ 本文へ令和3年の法改正により、避難行動要支援者ごとの個別避難計画の作成が市町村の努力義務として規定された
東京都「東京くらし防災「体力・体調に不安がある人の備え」」2026年7月24日確認
↩ 本文へ薬を服用している場合は、発災時にすぐに持ち出せるように。7〜10日分の薬とお薬手帳はマストです
東京都「東京くらし防災「体力・体調に不安がある人の備え」」2026年7月24日確認
↩ 本文へ常に携帯する物として常備薬・お薬手帳、老眼鏡・入れ歯・補聴器、口腔ケア用品、健康保険証のコピーなどが挙げられている