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冠水した車の話がややこしいのは、公的支援・り災証明書・民間の自動車保険が別々の仕組みだからです。どれが車を見てくれるのかを切り分けると、被災後にどこへ連絡すればいいかが決まります。
地震保険は建物と家財の制度で、車はその枠の外
まず紛らわしいのが地震保険です。名前から「災害全般の保険」に見えますが、対象は決まっています。1
限度額が建物と家財にしか設定されていないとおり、この制度が見ているのは住まいです。加入の前提も住まいの側にあります。2
つまり車の被害は住まいの保険とは別の契約で扱うことになります。住まい側の考え方は地震保険は必要かに整理しました。
り災証明書は民間保険の請求には基本的に使わない
被災後にまず思い浮かぶのがり災証明書ですが、用途がはっきり分かれています。34
り災証明書は公的支援の入口、保険金の請求は保険会社の手続きという住み分けです。加えて、り災証明書の被害程度の区分は住家を対象にした尺度になっています。5
手続きの流れはり災証明書の手続きにまとめています。
車の補償は加入している自動車保険の契約内容で決まる
車そのものの損害を見るのは、自動車保険の車両に関する補償です。ここは加入の有無と補償範囲が契約ごとに違うため、一般論では決まりません。被災前にやっておくことは次の2つです。
- 車両に関する補償に加入しているか、証券または契約者ページで確認する
- 水災が補償の対象に含まれているか、除外されていないかを確認する
このとき撮っておく写真の考え方は、住家の場合と同じ発想が使えます。6
証券や契約番号は、被災後に自宅から取り出せないことがあります。まとめて持ち出せる形にしておくと手続きが止まりません。
そもそも冠水させないための情報
補償の話より先に、車を水に浸けない行動のほうが効きます。78
駐車場所が浸水想定区域に入っているかどうかは、地図で先に分かります。地図の読み方はハザードマップの見方を参照してください。
走行中に冠水路へ入ってしまった場合の脱出は、補償の話とは切り離して車が水没したときの脱出にまとめています。車に積んでおく備えは車に積む防災グッズ、燃料の考え方はガソリンは半分で給油で扱っています。
まとめ
- 地震保険は建物と家財の制度。限度額も建物5,000万円・家財1,000万円で、車はこの枠の外
- り災証明書は公的支援の入口で、民間保険会社への請求には基本的に不要
- り災証明書の被害程度の区分は住家を対象にした尺度
- 車そのものの損害は、加入している自動車保険の契約内容で決まる
- 被災前に「車両の補償の有無」と「水災が対象か」を証券で確認しておく
- 証券や契約番号は持ち出せる形にしておく
- 補償より先に、駐車場所が浸水想定区域かを地図で確認するほうが効く
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
財務省「地震保険制度の概要」2026年8月2日確認
↩ 本文へ火災保険の保険金額の30%〜50%の範囲内で地震保険の保険金額を決めることが可能です。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です
財務省「地震保険制度の概要」2026年8月2日確認
↩ 本文へ地震保険は、火災保険に付帯する方式での契約となりますので、火災保険への加入が前提となります
京都市「京都市防災ポータルサイト「り災証明書・被災証明書について」」2026年8月2日確認
↩ 本文へ民間保険会社の保険金の請求については、り災証明書は基本的に不要
京都市「京都市防災ポータルサイト「り災証明書・被災証明書について」」2026年8月2日確認
↩ 本文へ公的な被災者支援制度などを利用する際に、必要となる場合があります
京都市「京都市防災ポータルサイト「り災証明書・被災証明書について」」2026年8月2日確認
↩ 本文へ被害程度は損害割合で区分され、全壊50%以上・大規模半壊40%以上50%未満・中規模半壊30%以上40%未満・半壊20%以上30%未満・準半壊10%以上20%未満・一部損壊10%未満
京都市「京都市防災ポータルサイト「り災証明書・被災証明書について」」2026年8月2日確認
↩ 本文へ写真の撮影日がわかるように撮影してください
国土交通省「水害から身を守る」2026年8月6日確認
↩ 本文へ洪水ハザードマップには、水につかると予想される場所が深さごとに色分けして描かれていて、避難所の位置や連絡先、消防署や警察署の場所などの情報が示されています
国土交通省「水害から身を守る」2026年8月6日確認
↩ 本文へ『川の防災情報』『XRAIN』などのホームページでは、雨量や水位、洪水予報・警報、ダム放流通知などの情報を随時発信しています