災害別

災害援護資金の条件|貸付を受けられる被害・所得制限・返し方

根拠: 内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要(令和8年6月1日現在)」(2026年8月18日確認)

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。

災害援護資金は「もらう」ではなく「借りる」制度

被災後の公的支援には給付と貸付があります。災害援護資金は後者です。1

返済が前提の資金なので、給付である被災者生活再建支援金とは性格が違います。両方を検討する順番としては、まず給付の対象になるかを見て、足りない分の資金繰りをこちらで考える形になります。

条件1: 被害の種類

対象になる被害は3つのいずれかです。

負傷は世帯主が要件になっている点、住居は半壊から対象になる点が特徴です。住宅の被害だけでなく、家財の損害単独でも対象になり得ます。

条件2: 所得制限

もうひとつの関門が所得です。

世帯人員ごとの上限は次のとおりです(市町村民税における前年の総所得金額)。

世帯人員前年の総所得金額
1人220万円
2人430万円
3人620万円
4人730万円
5人以上1人増すごとに730万円に30万円を加えた額

出典: 内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」(同上)

住居が滅失した場合は別枠が設けられており、5人以上の世帯では1,270万円とされています。所得の判定は前年の総所得で行われるため、被災後に収入が落ちても判定には反映されない点に注意が必要です。

いくらまで借りられるか

限度額は、世帯主の負傷の有無と住居・家財の被害の組み合わせで決まります。

世帯主に1か月以上の負傷被害の内容貸付限度額
あり当該負傷のみ150万円
あり家財の3分の1以上の損害250万円
あり住居の半壊270万円
あり住居の全壊350万円
なし家財の3分の1以上の損害150万円
なし住居の半壊170万円
なし住居の全壊250万円
なし住居の全体の滅失又は流失350万円

出典: 内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」(同上)

利率と返済期間

貸付条件は次のように定められています。

項目内容
貸付利率年3%以内で条例で定める率(据置期間中は無利子)
据置期間3年以内(特別の場合5年)
償還期間10年以内(据置期間を含む)

利率が「以内」「条例で定める率」となっているとおり、実際の率は市町村の条例で決まります。据置期間中は無利子で、償還期間には据置期間が含まれます。つまり据置を3年取れば、返済に充てられるのは残りの期間ということになります。

対象になる災害の範囲

制度が動く条件は災害の規模にも及びます。

自宅が半壊しても、災害の規模がこの要件に届かなければ制度は使えません。地域全体の被害状況とセットで決まる点は、他の被災者支援制度と共通しています。

申請先と、先に用意しておくもの

問い合わせ先は市町村です。被害の程度を証明する起点になるのは罹災証明書なので、罹災証明書の申請手順で扱ったとおり、片付け前の写真から逆算して動くことになります。

負傷が要件に入るため、医療機関の診断書など療養期間を示す書類も必要になり得ます。通帳・印鑑・本人確認書類が手元にないと手続きが止まるので、貴重品の持ち出しもあわせて備えておくと動きが早くなります。

まとめ

住宅の修理費用を公費でまかなう制度は住宅の応急修理制度、家族が亡くなった場合の給付は災害弔慰金とはで扱っています。手元の現金の備えは防災用の現金はいくら必要かもどうぞ。

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」2026年8月18日確認

    災害により負傷又は住居、家財の損害を受けた方に対して、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、生活の再建に必要な資金を貸し付けます
    ↩ 本文へ