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台風対策の記事はたいてい「雨戸を閉める」から始まりますが、賃貸や近年のマンションでは雨戸もシャッターもない窓のほうが多数派です。全部の窓を同じように守るのは現実的ではないので、どの窓から手を打つかという配分の話になります。
雨戸とシャッターは「揺れる」側の部材
まず、雨戸があれば安心という話でもありません。気象庁の表に、雨戸そのものの挙動が書かれています。1
平均風速15メートル以上20メートル未満の帯の記述です。雨戸は窓を守りますが、雨戸自体も風を受けて動きます。ある前提でも、施錠と点検は必要という位置づけになります。2
「必要に応じて補強」という書き方なので、施錠だけで足りるかは窓ごとに判断することになります。
危ないのは風そのものより飛来物
雨戸がない窓で問題になるのは、風圧より飛んでくる物です。345
つまり、自宅の窓が割れる主因は近所から飛んできた物である可能性が高い、ということです。だから最初にやるのは窓の補強ではなく、自分の側から飛ぶ物を減らすことになります。67
物置やプレハブが動く帯なので、ベランダの植木鉢や物干し竿は当然に飛びます。片づけの範囲はベランダの台風対策にまとめました。
守る窓の優先順位
全部の窓に同じ手間はかけられないので、順番を決めます。
| 優先度 | 窓の条件 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 風上side・遮るものがない開けた方角 | 飛来物が直接当たる |
| 高 | 就寝中に人がいる部屋の窓 | 割れたとき逃げ場が近い |
| 中 | 掃き出し窓など面積の大きい窓 | 割れたときの破片量が多い |
| 低 | 隣家や塀が近い小窓 | 直撃の確率が下がる |
風上の方角は台風の進路で変わります。前日の予報で、自宅のどの面が風を受けるかを確認してから配分を決めると無駄が減ります。
具体的にできること
雨戸がない窓でできることは、大きく分けて3つです。
- 飛散を抑える。ガラスが割れたときに破片が室内へ散るのを減らす対策で、割れ自体を止めるものではありません。考え方は窓ガラスの飛散防止フィルムに整理しています。
- カーテンを閉める。厚手のカーテンとレースを両方閉めておくと、破片が室内側へ入りにくくなります。
- その部屋を使わない。夜間は風上の部屋で寝ない、という運用側の対策が最も確実に効きます。
網戸をどうするかは、外した後の置き場所とセットで決まります。判断の材料は台風の前に網戸は外すべきかにまとめました。
作業は前日までに終える
窓の外側で作業できる時間は、思ったより早く終わります。当日の朝には屋外の作業は畳んでおく前提で組みます。段取りは台風の前日にやることリスト、全体の備えは台風の備えリストにまとめています。8
停電すると、割れた窓の破片が見えなくなります。足元を照らせる明かりを、寝室と廊下に分けて置いておきます。
停電がどれくらい続くかの目安は台風の停電はいつ復旧するかにまとめました。
割れたときの動き方
割れた直後は、片づけよりも人を遠ざけるのが先です。手順は窓ガラスが割れたときの応急処置に整理しています。室内で足を切ると、その後の避難が一気に難しくなるので、靴を室内に持ち込んでおく判断も有効です。
まとめ
- 雨戸やシャッターがある家でも、平均風速15〜20メートルの帯では雨戸自体が揺れる
- 雨戸がない窓で怖いのは風圧より飛来物。看板やトタン板が外れ始める帯から警戒する
- 最初にやるのは窓の補強ではなく、自分の側から飛ぶ物を減らすこと
- 全部の窓は守れないので、風上・就寝中に人がいる部屋・面積の大きい窓を優先する
- 飛散対策は破片を減らすもので、割れ自体を止めるものではない
- 最も確実なのは「風上の部屋を夜間に使わない」という運用側の対策
- 屋外の作業は当日の朝までに畳む。風が出てからは外に出ない
- 停電で破片が見えなくなるため、明かりは寝室と廊下に分けて置く
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ雨戸やシャッターが揺れる。
気象庁「自分で行う災害への備え」2026年9月1日確認
↩ 本文へ窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強する。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ看板やトタン板が外れ始める。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ屋根瓦・屋根葺材が飛散するものがある。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ飛来物によって負傷するおそれがある。
気象庁「自分で行う災害への備え」2026年9月1日確認
↩ 本文へ風で飛ばされそうな物は飛ばないよう固定したり、家の中へ格納する。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ固定されていないプレハブ小屋が移動、転倒する。
気象庁「風の強さと吹き方(表)」2026年8月19日確認
↩ 本文へ風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る。
東京消防庁「東京消防庁「台風・大雨に備えよう」」2026年9月1日確認
↩ 本文へ断水に備えて飲料水を確保するほか、浴槽に水を張るなどして生活用水を確保する
東京消防庁「東京消防庁「台風・大雨に備えよう」」2026年9月1日確認
↩ 本文へ懐中電灯、携帯用ラジオ(乾電池)、救急薬品、衣類、非常用食品、携帯ボンベ式コンロ、貴重品など