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踏み抜き防止インソールの選び方 — 目安は安全靴の試験基準「1100N」

根拠: 内閣府「広報ぼうさい 特集3 地震に備える」(2026年9月1日確認) ほか4件(記事末に一覧)

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踏み抜き防止インソールは、手持ちのスニーカーや長靴の中に敷いて、釘やガラス片が靴底を突き抜けて足裏に刺さるのを防ぐための中敷きです。靴そのものを安全靴に買い替えなくても、避難用の靴に「足裏の守り」を後付けできるのが利点です。

ただし売り場には「踏み抜き防止」と書かれた製品が幅広く並び、どれが信用できるのか判断しにくいのも事実です。この記事では、安全靴の規格で使われている試験基準を物差しにするという順番で選び方を整理します。

なぜ足裏の備えが要るのか

地震のあとの床や道は、平常時と別物になります。12

そして足を傷つけると、その後の行動全体が止まります。東京都はこのリスクを明確に書いています。3

歩けなくなると、避難も片付けも給水の受け取りもできなくなる。 足裏は「けがをすると被害が連鎖する」部位です。屋外に出れば、倒壊物に混じった釘・割れた瓦・ガラスを踏む場面が加わります。普段のスニーカーの底は、こうした鋭利物を想定して作られていません。

物差しは安全靴の規格にある

インソール単体には、ヘルメットの型式検定のような公的な適合表示制度が整っていません。そこで基準として借りられるのが、安全靴の規格(JIS T 8101)の「耐踏抜き性」です。業界団体の日本安全靴工業会は、この性能を次のように説明しています。45

1100N(ニュートン)は、試験用の釘を押し付ける力の基準値です。第三者試験機関のボーケン品質評価機構も、踏抜き防止板の種類ごとに同じ数値で要求性能を説明しています。

つまり製品選びでは、「JIS T 8101 の耐踏抜き試験と同等の条件(1100N)をクリア」といった試験根拠の表示があるかを最初に見ます。「踏み抜きにくい」とだけ書かれ、試験条件が書かれていない製品は判断材料がありません。

金属プレートか、非金属(繊維)か

踏抜き防止板には大きく2系統あり、上記のとおり試験のかけ方も分かれています。

系統中身傾向
金属製ステンレス・鋼板硬く、たわみにくい。曲げ剛性が高いぶん靴の返り(歩行時のしなり)は損なわれやすい
非金属製アラミド等の高強度繊維・樹脂軽く、しなやかで歩きやすい傾向。ハサミでのサイズ調整に対応する製品もある

どちらが上という話ではなく、同じ1100Nという物差しで試験されているかどうかが先です。そのうえで、次の実用面で選びます。

  1. サイズの合わせ方: プレートが足裏全体を覆っていないと、覆われていない部分は守られません。カット調整可の表示、またはサイズ展開が自分の靴に合うかを確認します
  2. 入れる靴との相性: もともとインソールが外せる靴だと収まりがよく、靴のサイズ感も変わりにくくなります
  3. 歩ける重さ・硬さか: 避難や片付けでは長時間歩きます。試し履きして違和感が強いものは、いざというとき履かなくなります

この条件を満たす例が、作業靴メーカーが出している非金属タイプです。商品説明の側で JIS T 8101 の耐踏抜き性に相当する性能をうたっており、前掲の物差しがそのまま当てはまります。高強度の繊維なので靴の返りが残り、避難用のスニーカーに入れたままにしておけます。

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ノサックス 踏み抜き防止インソール SKA-106(高強度ポリエステル繊維)

こんな人に「踏み抜き防止」と書いてあるだけの製品では信用してよいか判断できない

選ぶ理由JIS T 8101 の耐踏抜き性に相当する性能を商品説明に明記。非金属なので靴の返りを残せる

買うときは、いま履いている靴の元のインソールを外して重ね、足裏が覆われる範囲を確かめてください。覆われていない部分は守られません。

どの靴に入れておくか

インソールは「入れた状態で置いておく」ことで初めて備えになります。置き場所は、災害時にその靴で歩く場面から逆算します。

室内はスリッパタイプという分担

東京都のシミュレーションが挙げているとおり、屋内の初動は履きやすさが優先です。6

暗闇で靴ひもを結ぶ余裕はないので、寝室・リビングは踏み抜き防止のスリッパやルームシューズ、外に出る靴はインソールで強化、と分担するのが現実的です。室内側の選び方は防災スリッパは踏み抜き防止タイプがおすすめな理由にまとめています。

まとめ

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 内閣府「広報ぼうさい 特集3 地震に備える」2026年9月1日確認

    近年発生した大きな地震でけがをした人の原因は、約30%から50%が家具類の転倒・落下・移動によるものでした
    ↩ 本文へ
  2. 東京消防庁「地震 その時10のポイント」2026年8月15日確認

    屋内で転倒・落下した家具類や ガラスの破片などに注意する
    ↩ 本文へ
  3. 東京都「大震災シミュレーション 発生直後(1)」2026年8月27日確認

    床に散乱したガラス・陶器などの破片を踏むと、負傷して歩けなくなるリスクが高まります。底の厚いスリッパを履いて安全な場所に移動します
    ↩ 本文へ
  4. 日本安全靴工業会(安全靴メーカーの業界団体。政府機関ではない)日本安全靴工業会「安全靴とは」2026年8月27日確認

    くぎなどの鋭利なものが表底を貫通し、足裏に損傷を与えることを防止する性能
    ↩ 本文へ
  5. 日本安全靴工業会(安全靴メーカーの業界団体。政府機関ではない)日本安全靴工業会「安全靴とは」2026年8月27日確認

    試験用くぎに1100Nに達するまで圧迫力を加えて、釘の先端が完全に貫通していないことが求められています
    ↩ 本文へ
  6. 東京都「大震災シミュレーション 発生直後(1)」2026年8月27日確認

    揺れが収まったら、底の厚いスリッパを履き、ドアを開けて避難経路を確保
    ↩ 本文へ