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防災カードは「電話がつながらない前提」で作る
防災カード(防災パーソナルカード、緊急連絡先カードとも呼ばれます)は、家族の連絡先や避難先、持病などを1枚にまとめて持ち歩くものです。自治体が様式を配布している例もあります。
作るときに外せないのが、災害時は家族に直接電話がつながらないという前提です。内閣府の広報資料は、この状況を次のように説明しています。1
同じ資料は、家族が離ればなれで被災する可能性にも触れています。2
つまり防災カードは、家族の携帯番号を並べただけでは目的を果たしません。つながらなかったときにどうするかを書いてあることが要になります。
何を書くか(記入項目)
1. 本人の情報
- 氏名・生年月日・血液型
- 住所・勤務先または学校名
- 持病、服用中の薬、アレルギー
- かかりつけ医療機関
内閣府の資料も、外出先で被災する場合に備えて携帯するものとして次を挙げています。3
持病がある場合は、カードだけで完結させず薬そのものの備えも合わせて考えます。4
なお、カードに書いた薬やアレルギーの情報は、医療者が判断する際の手がかりであって、治療内容を決めるものではありません。詳細はお薬手帳や診察券と合わせて示せるようにしておいてください。
2. 家族の連絡先
- 家族それぞれの氏名・携帯番号・勤務先/学校の電話番号
3. 遠方の中継先(三角連絡法)
被災地内で通話が集中しても、被災地の外にある電話は比較的つながりやすい場合があります。内閣府はこの方法を次のように説明しています。5
この方法は機器の扱いに慣れていない家族にも向いています。6
中継先には事前に了解をとり、その相手の名前と電話番号をカードに書いておきます。
4. 災害用伝言サービスの使い方
総務省は、混雑を避けて安否を伝える手段として次のサービスを挙げています。7
カードには「171にかけて自宅の番号で伝言を残す/聞く」という手順と、**基準にする電話番号(通常は自宅の固定電話番号)**を書きます。番号を家族で統一していないと、残した伝言を互いに聞けません。手順の詳細は災害用伝言ダイヤル171の使い方にまとめています。
内閣府は、実際に試しておくことも勧めています。8
5. 集合場所・避難先
自宅が使えないときに向かう場所を、第1候補・第2候補まで書きます。避難場所の確認については次のように示されています。9
命を守るために逃げる場所と、その後に滞在する場所は役割が違います。書き分け方は避難場所と避難所の違いを確認してください。
作り方の手順
- 名刺サイズ〜定期入れに入る大きさで用紙を決める(自治体が様式を配布していればそれを使う)
- 上の1〜5を記入する。子ども用は漢字にふりがなを振り、書く量を減らす
- 濡れ対策としてラミネートするか、チャック付きの袋に入れる
- 家族の人数分を作り、持ち歩く場所を各自で決める(定期入れ、財布、ランドセルの内ポケットなど)
- 家族で読み合わせ、171の手順と中継先を声に出して確認する
子ども用は、書く内容を絞ったほうが実際に使えます。名札との使い分けは子どもの迷子札の書き方で整理しています。
公衆電話を使う前提で小銭も一緒に
携帯電話が使えない場合に備え、カードと一緒に小銭を入れておく方法があります。総務省消防庁のチェックシートは、持出品の貴重品類について次のように記しています。10
保険証や免許証の番号を控えるという考え方は、防災カードの記入欄としてもそのまま使えます。
更新を続けるコツ
防災カードは、勤務先・学校・携帯番号が変わると内容が古くなります。内閣府は、備えを日常に組み込む考え方を次のように示しています。11
具体的には、防災訓練や進級・異動の時期など、毎年決まったタイミングで見直すと続きます。家族での取り決め全体は家族の安否確認ルールの決め方を参照してください。
毎日持ち歩く一式に何を入れるかは防災ポーチの中身でまとめています。
まとめ
- 防災カードは「家族に直接電話がつながらない前提」で作る
- 遠方の中継先と171の基準番号を、家族全員で同じにして書き込む
- 集合場所は第2候補まで書く
- 子ども用は項目を絞り、ふりがなを振る
- 進級・異動など決まった時期に見直す
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へ地震などの災害発生時には、被災地への通話が集中し、個人の安否確認だけでなく、消防、警察への連絡などにも支障が起こります
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へ災害は、家族が揃っているときに発生するとは限りません。自宅、学校、職場、出張先等、家族が離れ離れの状態で被災する可能性があります
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へ自分の身元がわかるカード、自分の病名や処方薬を書いたメモや診察券、状況を把握するためのラジオ、閉じ込められたときのためのチョコレートなどの食料やハンカチなど、できるだけ負担にならずに携帯できるものがよいでしょう
東京都「東京くらし防災「体力・体調に不安がある人の備え」」(PDF)2026年7月24日確認
↩ 本文へ薬を服用している場合は、発災時にすぐに持ち出せるように。7〜10日分の薬とお薬手帳はマストです
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へ離れた場所に住む家族や親戚、知人の家を連絡先に決め、そこを中継点にして家族の安否確認や連絡をとる方法です
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へこれは、携帯電話やメールを使わない方にも活用いただける方法です
総務省「非常時における通信の概要」2026年7月24日確認
↩ 本文へ災害用伝言サービスには、171番に電話をかける『災害用伝言ダイヤル(171)』、携帯電話のネット接続機能を使った『災害用伝言板』、インターネットを使用する『災害用伝言板(web171)』があります
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へこれらのサービスは、年に数回の体験利用期間が設けられていますので、是非実際に使ってみましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へ日頃から、自宅、学校、職場の近くや、通勤通学途中にある避難場所を確認しておきましょう
総務省消防庁「非常用持出品チェックシート」(PDF)2026年8月11日確認
↩ 本文へ10円玉は公衆電話用に。通帳、カード、健康保険証、運転免許証などは番号を控えたメモかコピーを用意しておくとよいでしょう
内閣府「広報ぼうさい 特集 家族で防災」2026年8月15日確認
↩ 本文へできるだけ、普段の生活に組み込んで、平時に無意識に更新できるものでまかないましょう