住まいの安全

通電火災を防ぐには|停電から復旧するときに起きる火災の防ぎ方

根拠: 総務省消防庁「令和2年版 消防白書 【コラム】地震火災対策について」(2026年8月2日確認) ほか1件(記事末に一覧)

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危険は地震のときではなく、電気が戻ったときに来る

地震のあとの火災というと、揺れている最中に火が出る場面を想像しがちです。実際には、停電したあとで電気が復旧するタイミングに火災が起きています。倒れた家電や傷ついたコードに電気が流れ、しかも家に誰もいないため発見が遅れる、という経路です。

総務省消防庁は、震災時の出火原因についてこう記しています。1

過半数が電気に起因していたという結果は、地震対策と電気対策がほぼ同じものであることを示しています。

避難するときにやること

同じ資料は、対策として次の2つを挙げています。

順番として、家を出る直前の行動はこうなります。

  1. ガスの元栓を閉める
  2. 分電盤のブレーカーを落とす(主幹ブレーカーまで切る)
  3. 玄関を出る

慌てて避難する場面では、この手順が飛びます。**「靴を履く前にブレーカー」**のように、既存の動作とセットで覚えておくと抜けにくくなります。

感震ブレーカーは、この「落とす」動作を揺れに反応して自動で行う装置です。避難時に手が回らない場合や、外出中に被災した場合を埋めます。

感震ブレーカーの後付け|工事の要否で選ぶタイプ別の違い

家に戻ってから電気を入れ直す手順

避難先から戻ってブレーカーを上げるときが、もう一つの分岐点です。上げる前に家の中を一巡します。

確認する場所見るもの
家電まわり倒れた暖房器具・アイロン等の上に布や紙が乗っていないか
コンセント抜けかけ、水濡れ、コードの傷や潰れがないか
割れたガラスや水たまりがコンセント付近にないか
においガスのにおいがしないか(あれば電気を入れず退避)

そのうえで、次の順で戻します。

  1. すべての家電のスイッチを切り、プラグを抜く
  2. ブレーカーを上げる
  3. 家電を1つずつ差して、異常がないか確かめながら戻す

まとめて一度に通電しないのが要点です。1つずつ戻せば、異常があってもその機器で止まります。

停電中の明かりに裸火を使わない

復旧までの間の明かりの取り方も、火災のリスクに直結します。2

停電中の明かりは電池式のライトやランタンに統一します。

地震のあとにろうそくを使わない理由|停電中の明かりの取り方

防災用ランタン・ライトの選び方|電池式・充電式・ソーラーの使い分け

出てしまった火に備える側

防ぐ手当てをしても、初期消火の手段は別に要ります。家庭用の消火具は、火が小さいうちにしか役に立たないため、置き場所が結果を分けます。

住宅用消火器の選び方|家庭に置くタイプと交換の目安

倒れた家電が着火源になる以上、そもそも倒さない対策も同じ線上にあります。

家具の転倒防止|突っ張り棒だけで防げるか、効果を高める設置位置

まとめ

地震後にまず何を見るかは大きな地震のニュースのあとに、家の備えを見直すチェックリストにまとめています。

ガス側の再開手順はマイコンメーターの復帰方法にまとめています。においや破損があるときは復帰操作をしない点が電気側と共通の判断になります。

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 総務省消防庁「令和2年版 消防白書 【コラム】地震火災対策について」2026年8月2日確認

    平成23年3月11日に発生した東日本大震災における本震による火災では、原因の特定されたもののうち過半数が電気に起因したものであった
    ↩ 本文へ
  2. 消防研究センター(総務省消防庁)「地震後の火災防止について(注意喚起)」2026年8月6日確認

    明かりや暖をとる目的で、屋内でろうそくなどの裸火は極力使用しないでください地震で物が散乱し、平常時には無い場所に燃えやすいものがあるなど、屋内はいつにも増して裸火から着火しやすい状況にあります万が一着火した場合には、避難や消火が通常の火災より困難です
    ↩ 本文へ