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寒波の予報が出ている晩に、水道管のことまで気が回る家は多くありません。そして翌朝、蛇口をひねっても水が出ない。ここまではまだ困りごとの範囲ですが、凍結は破裂につながり、破裂すると自宅が断水します。
東京都水道局が仕組みを説明しています。1
水が凍ると体積が増える。増えた分が管を内側から押し広げて割る、という順番です。この記事は、前夜にやることと、凍ってしまってからの手順を分けて整理します。
何度から警戒するか
目安の温度が示されています。2
重要なのは後半です。**予報の気温だけでは判断しきれません。**同じ敷地内でも条件が違います。
- 北側の外壁に沿って露出している管
- 風が抜ける通路や、建物のあいだ
- 日が当たらない勝手口まわり
- 屋外の散水栓、給湯器まわりの配管
このあたりは、予報が-4℃に届かない晩でも凍ることがあります。自宅のどこが該当するかは、明るいうちに一度見ておくと当日に迷いません。
大雪の見通しは段階的に出るので、直前でなくても身構えられます。3
前夜にやること1:保温する
露出している部分を覆います。巻き方まで示されています。4
手順を分解すると4つです。
- 保温材を管に巻きつける
- ヒモで固定する
- 上からビニールテープで、すきまなく覆う
- 蛇口の根本まで巻く
3と4が抜けやすいところです。保温材が濡れると効きが落ちるので、テープで水を入れないようにする。そして管の途中で巻き終えると、露出した根本から凍ります。
材料は専用品でなくても構いません。5
寒波の前日にホームセンターへ行っても保温材が売り切れていることがあるので、家にあるもので代用できると知っておくと詰みません。
前夜にやること2:水を少し出しておく
管の中の水が動いていると凍りにくくなります。ただ、出しっぱなしは水を捨てることになるので、受けて使う前提で書かれています。6
浴槽に落としておけば、翌日の洗濯や掃除に回せます。ためた水は、断水したときの生活用水としても使えます。ただし飲用にするなら扱いが変わるので、水道水の備蓄のやり方を参照してください。
集合住宅の場合、凍結とは別に停電でも水が止まることがあります。仕組みが違うためです。7
自宅の給水方式はマンションの受水槽と断水の仕組みに整理しています。
凍ってしまったとき:熱湯をかけない
ここが本題です。焦って熱湯をかけると、凍結よりひどい結果になります。8
正しい手順は次のとおりです。9
分解すると、押さえどころは4つです。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 蛇口は閉めた状態にする |
| 2 | 凍った部分にタオルを被せる |
| 3 | 人肌程度のぬるま湯を使う |
| 4 | ゆっくりかける |
タオルを挟むのは、湯が直接当たって急激に温まるのを防ぐためです。急がないほうが結果的に速い、という類の作業になります。時間に余裕があるなら、日が高くなって自然に溶けるのを待つのが、いちばん失敗の少ない方法です。
破裂していたら、水を止める
溶けたあとに水が噴き出す、あるいは溶けても水が出ない場合は、破損を疑います。10
このとき最初にやるのは修理の手配ではなく、元栓(止水栓)を閉めることです。閉めないあいだ、漏れ続けます。
そのために、平時のうちに次を確認しておきます。
- 元栓の場所(戸建てなら敷地内のメーターボックス、集合住宅なら玄関脇のパイプスペースが多い)
- 開閉に工具が要るか
- 集合住宅なら、管理会社の緊急連絡先
真夜中に懐中電灯を探しながらメーターボックスを開ける事態を避けるには、場所を家族で共有しておくのが早道です。
断水した数日をどうしのぐか
破裂すると、修理が終わるまで自宅だけが断水します。周囲は普通に生活しているぶん、支援も届きません。生活用水をためておける容器があると、この期間の負担が大きく変わります。
飲用は別に確保しておくほうが安全です。生活用水と飲用水を同じ容器で兼ねると、衛生面の管理が難しくなります。
限られた水での回し方は断水時の節水と水の使い方に、冬の寒さ対策全般は冬の防災と防寒にまとめています。
まとめ
- 凍結は断水だけでなく、体積膨張による亀裂・漏水につながる
- 目安は-4℃以下だが、風当たりや日陰では-4℃にならなくても凍ることがある
- 保温は「巻く→ヒモで固定→テープですきまなく→蛇口の根本まで」の順
- 保温材は毛布や発泡スチロールでも代用できる
- 水を少量流す場合は容器で受けて、浴用などに使う
- 凍ったら、蛇口を閉めた状態でタオルを被せ、人肌程度のぬるま湯をゆっくりかける
- 熱湯をかけると水道管や蛇口が破裂することがある
- 亀裂が疑われたら、修理より先に元栓を閉める。場所は平時に確認しておく
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ寒さで水道管内の水が氷になると、断水が発生するだけでなく、体積が膨張するため、水道管に亀裂が入り、そこから漏水することがあります。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ水道管は、気温が-4℃以下になると凍結しやすいと言われていますが、風が当たりやすいところや日の当たりにくいところでは、-4℃にならなくても凍結する恐れがあります。
気象庁「大雪に関する情報について」2026年7月24日確認
↩ 本文へ気象庁は大雪による災害防止と社会的混乱の軽減のため、警報級大雪の可能性を最大5日前から、大雪警報を災害発生の概ね3〜6時間前を目安に段階的に発表している
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ水道管が直接外気に触れる部分に保温材を巻きつけ、ヒモでしばって固定し、その上から保温材が濡れないようにビニールテープ等ですきまなく、蛇口の根本まで巻くなどがあります。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ保温材は、市販品の他に、毛布・発泡スチロール等ご家庭にあるものでも代用できます。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ凍結対策として蛇口から少量の水を流し続ける場合は、出した水を容器等で受け、浴用等に利用するなど、水を有効に利用しましょう。
大阪市水道局「大阪市水道局「停電によるビル・マンション等の断水に備えましょう」」2026年8月6日確認
↩ 本文へ受水槽方式では、停電時でも高置水槽内に水がある間は断水しませんが、高置水槽内の水がなくなると断水になります
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へいきなり熱湯をかけると、水道管や蛇口が破裂することがありますので、ご注意ください。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ蛇口を閉めた状態で、自然に溶けるのを待つか、凍った部分にタオルを被せ、人肌程度(40℃程度)のぬるま湯をゆっくりかけて溶かしてください。
東京都水道局「水道管の凍結について」2026年8月24日確認
↩ 本文へ凍結により水道管に亀裂などが生じた場合、亀裂部分から漏水し続ける恐れがあります。