備蓄量・管理

災害備蓄は何日分必要?3日分と7日分の根拠と家族人数別の必要量早見表

根拠: 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(1) なぜ家庭備蓄が必要なのか」(2026年8月6日確認) ほか7件(記事末に一覧)

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先に答え: 公的ガイドの目安は最低3日分・できれば1週間(7日)分です(農林水産省)。水は1人1日3リットル、食料は1人1日3食で数えます。4人家族の7日分なら水84L(2Lペットボトル42本=7箱)・食料84食が目安です。3日と7日の両方が出てくる理由と、この量を無理なくそろえる進め方を以下で整理します。

家族の人数を入れるだけで水・食料の必要量をまとめて出したい場合は、備蓄量計算ツールで自動計算できます。

「3日分」と「7日分」が両方出てくる理由

備蓄の日数を調べると、3日分と書かれた資料と1週間分と書かれた資料の両方が見つかります。どちらかが間違っているわけではなく、両方が同じガイドの中に併記されているというのが実際のところです。1

つまり3日分は下限であり、1週間分が望ましい水準です。問題は「なぜ下限が3日で、望ましい水準が7日なのか」という点になります。

なぜ3日分では足りないと言われるのか

根拠は3つに分かれている

農林水産省の同じガイドは、日数の根拠として性質の異なる3つの理由を挙げています。

根拠内容効いてくる日数
支援物資の到着災害支援物資が3日以上到着しないことがある最初の3日
物流機能の停止物流が止まると1週間はスーパー・コンビニで食品が手に入らない想定3〜7日
ライフラインの復旧災害発生からライフライン復旧まで1週間以上を要するケースが多い7日以降

3日分だけの備蓄は、支援物資が届くまでをしのぐ想定です。しかし支援物資が届いても、水道・電気・ガスが止まったままなら調理はできず、店に品物が並ぶまでにはさらに時間がかかります。7日分という水準は、この「支援は来たが自宅の生活は元に戻っていない」期間を埋めるためのものです。2

南海トラフの被害想定では断水は数週間単位で続く

「ライフライン復旧まで1週間以上」という表現を、国の被害想定はさらに具体的な数字にしています。内閣府の中央防災会議が2025年3月に公表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、水道について次のように推計されています。3

95%の復旧までに約3〜8週間という推計です。もちろんこれは最大クラスの地震の想定であり、すべての家庭がその期間断水するわけではありません。それでも「3日待てば水道が戻る」という前提が最悪ケースでは成り立たないこと、そして7日分という水準ですら復旧を待ち切れる保証はなく「最初の1週間を自力でしのぐための最低ライン」に近いことが読み取れます。

同じ被害想定は、飲料水の供給側についても厳しい見通しを示しています。4

給水車が来ても全員分は足りない地域が出る、というのが国の想定です。家庭の備蓄はその不足分を埋める前提に組み込まれています。

実際の災害でも復旧に1週間以上かかった例がある

想定だけでなく実績もあります。2019年の台風15号では、停電の復旧に約12日を要しました。5

約280時間はおよそ12日です。地震に限らず台風でも、ライフラインの復旧が「3日」で収まらなかった実例として押さえておく価値があります。

3日分から7日分へ増やすときに先に決めること

増やす順番は水が先です。水は汲み置きで日数を稼ぎにくく、1人1日3リットルという量がそのまま重さになります。食料は普段の買い置きを厚くする方法もありますが、4日分をまとめて足したいなら日数分がそろったセットのほうが早く決まります。どちらも期限が同時に来るので、届いた時点で箱の外側に期限を書いておくと入れ替えを忘れません。

足りない分向く形決めるときに見るところ
水の4日分5年保存などの長期保存水1人1日3リットルで箱数を出す。1か所に置き切れないので分散前提で数える
食料の4日分日数分がまとまった非常食セット主食だけでなく主菜・汁物が入っているか。味の種類が分かれているか
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防災 水 保存水 5年保存 2リットル 6本(サーフビバレッジ)

こんな人に水道水のくみ置きだけでは日数が足りない

選ぶ理由5年保存で入れ替えの手間が少ない。くみ置き(3日)の先を受け持つ長期保存水

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5年保存の非常食 7日間満足セット(38種類50品)

こんな人に1週間分の非常食を献立ごと一度にそろえたい

選ぶ理由7日分38種類50品の非常食セット。5年保存で献立を考えなくてよい

これらは一度に7日分をそろえる形なので、すでに3日分がある家庭は次の「一度に7日分を買わない進め方」も読んでから決めてください。

家族人数別の必要量早見表

日数の根拠が分かったら、次は自分の家の必要量です。水と食料それぞれ、人数×日数の早見表にしました。

水:1人1日3リットルで計算する

飲料水の目安は1人1日3リットルです。6

人数3日分7日分7日分を2Lペットボトルで
1人9L21L11本(6本入り約2箱)
2人18L42L21本(約4箱)
3人27L63L32本(約6箱)
4人36L84L42本(7箱)
5人45L105L53本(約9箱)

※ 本数・箱数は2Lペットボトル・6本入り1箱で切り上げ換算。3日分ならおおむね半分の本数です。

4人家族の7日分は2Lペットボトル7箱。玄関やパントリーの床面積でいうと意外に現実的な量ですが、1か所には置き切れないことも多い量です。なお、この3リットルは飲用と調理用の合計で、トイレや洗面に使う生活用水は含みません(後述のFAQ参照)。水の内訳と保存方法は水の備蓄は何リットル必要?で詳しく解説しています。

食料:1人1日3食で計算する

食料は1人1日3食で数えます。農林水産省は食数の目安を示しています。7

人数3日分(9食/人)7日分(21食/人)
1人9食21食
2人18食42食
3人27食63食
4人36食84食
5人45食105食

3日分と7日分の差は1人あたり12食。4人家族なら48食分の上積みで、「少し買い足す」程度では終わらない量だと分かります。

家族構成を入れると必要量を自動計算できます。

備蓄量計算ツールで自分の必要量を出す

非常食の必要量計算ツール(主食・主菜を分けて数え、いま家にある分を引いた不足分を出します)

一度に7日分を買わない進め方

21食分を一度に買い揃えると、賞味期限が同じ時期に集中し、数年後にまとめて入れ替える羽目になります。日常的に食べながら回すローリングストックのほうが、7日分という量を維持しやすくなります。8

3日分がすでにある家庭なら、次の目標は「日常的に消費する食品を4日分厚くする」ことになります。長期保存食を積み増すより、普段の買い物の在庫を少し多めに保つほうが現実的です。

非常食は何日分必要?ローリングストックのやり方

備蓄品だけで1週間の献立を組む

よくある質問

まずは3日分から始めてもいい?

問題ありません。3日分は「下限」として公的なガイドに明記されている水準であり、ゼロと3日分の差は3日分と7日分の差より大きいと考えるべきです。まず3日分を確保し、そのあと普段の食品の買い置きを厚くしながら7日分へ近づける、という二段構えが現実的です。

マンションと戸建てで必要な日数は違う?

日数の目安自体はどちらも同じです。ただしマンションは、受水槽やポンプで給水している建物だと地震の被害がなくても停電だけで断水することがあり、エレベーターが止まると給水拠点から水を運ぶ負担も大きくなります。水に関してはマンションのほうが早見表どおりの量をきちんと確保しておく理由が強い、と考えてください。仕組みはマンションの受水槽と断水の関係で解説しています。

7日分はどこに置けばいい?

1か所にまとめる必要はありません。むしろ分散が推奨されています。9

具体的な割り振り方は備蓄品の分散収納の場所の決め方に、賃貸で置き場所が確保しにくい場合は賃貸の防災グッズの置き場所にまとめています。

飲料水と生活用水は別に必要?

別です。早見表の1人1日3リットルは飲用と調理用の合計で、トイレ・洗面・食器洗いなどの生活用水は含まれていません。生活用水はペットボトルで備蓄するのではなく、浴槽の水張りやポリタンクの汲み置きで確保する方法が案内されています。10

まとめ

備え全体の優先順位は防災グッズで本当に必要なものリストを参照してください。

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(1)」2026年8月6日確認

    最低3日分〜1週間分×人数分の食品の家庭備蓄が望ましいといわれています
    ↩ 本文へ
  2. 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(1)」2026年8月6日確認

    災害発生からライフライン復旧まで1週間以上を要するケースが多くみられます
    ↩ 本文へ
  3. 内閣府(中央防災会議 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ)内閣府「南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定(定量的な被害量)」(PDF)2026年8月24日確認

    最大約3,690万人が断水し、東海三県の約8割、近畿三府県の約6割、山陽三県の約6割、四国の約9割、九州二県の約9割が断水すると想定される95%復旧に要する日数は、東海三県で約8週間、近畿三府県で約4週間、山陽三県で約3週間、四国で約8週間、九州二県で約6週間を要する
    ↩ 本文へ
  4. 内閣府(中央防災会議 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ)内閣府「南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定(定量的な被害量)」(PDF)2026年8月24日確認

    断水世帯の膨大な飲料水需要に対して、家庭内備蓄や被災都府県・市町村の公的備蓄及び応急給水だけでは飲料水が不足する地域が発生する
    ↩ 本文へ
  5. 経済産業省「電力レジリエンスワーキンググループ 台風15号の停電復旧対応等に係る検証結果取りまとめ」2026年8月6日確認

    2019年の台風15号(令和元年房総半島台風)により関東地方全体で最大約93万戸が停電した停電の解消(ピーク比99%相当の復旧)までに約280時間を要した
    ↩ 本文へ
  6. 内閣府「自然災害への備えは万全ですか?チェックしてみよう!」2026年7月24日確認

    飲料水は一人1日3リットルを目安に、最低3日分、できれば1週間分を備蓄する
    ↩ 本文へ
  7. 農林水産省「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」(PDF)2026年7月24日確認

    大人1人あたり、3日分であれば9食、1週間分であれば21食を確保することが例として示されている
    ↩ 本文へ
  8. 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(2)」2026年8月6日確認

    普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つための方法
    ↩ 本文へ
  9. 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(9)」2026年8月6日確認

    キッチン、押し入れ、リビング、寝室のクローゼットなど、家の中にあるいろいろな隙間スペースを見つけて、分散収納しましょう
    ↩ 本文へ
  10. 東京消防庁「台風・大雨に備えよう」2026年9月1日確認

    断水に備えて飲料水を確保するほか、浴槽に水を張るなどして生活用水を確保する
    ↩ 本文へ