災害廃棄物の出し方|片付けごみと生活ごみを分けて出す基本
根拠: 環境省近畿地方環境事務所「災害時のごみの出し方(住民向けパンフレット)」(2026年8月18日確認) ほか1件(記事末に一覧)
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災害時のごみは1種類ではない
被災後の片付けでまず知っておきたいのは、ごみが複数のルートに分かれることです。1
このうち、自宅から出る分は2つです。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「災害廃棄物には、災害で壊れた家や建物を、解体して出てくる木くずやコンクリートなどがあります。また、被災した自宅内の壊れた家具、畳などの「片付けごみ」があります」)
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「生活ごみは、家庭から出てくるごみです。生ごみなどの燃やすごみ、空きカン、空きビンなどの資源物などがあります。災害時も平常時と同様に出てきます」)
壊れた家具や畳は「片付けごみ」、生ごみや空き缶は「生活ごみ」。この2つを混ぜないことが、災害廃棄物の出し方の中心です。
生活ごみのほうは平時と同じ扱いになります。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「通常どおり決められた曜日に出してください」)
なぜ分別が求められるのか
分別は手間ですが、復旧の速度に直結します。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「一日も早い復旧・復興のためには、災害廃棄物を分別して、適切に処理することが不可欠です」)
片付けごみは早い段階からまとまって出ます。2
分別されないまま大量に出ると、処理側が仕分けからやり直すことになり、収集そのものが滞ります。
出し方は「仮置場があるか」で変わる
自治体は被害の規模に応じて、片付けごみ専用の置き場を設けます。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「災害でごみが大量に発生すると、片付けごみ専用の仮置場を開設する場合があります。指定された場所に分別して出してください」)
仮置場が開かない地域では扱いが変わります。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「仮置場が設置されない地域では、ご自宅前・ごみステーションに、可燃系、不燃系に分別して出してください」)
仮置場がある地域でも、小さいものは従来のごみステーションを使う案内が出ます。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「仮置場が開設された地域の場合でも、割れたガラスや陶磁器などの小さな片付けごみは、ごみステーションに不燃ごみとして出してください」)
つまり**「大きいものは仮置場、小さいものはごみステーション」**が基本形です。ただし運用は自治体が決めます。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「災害時のごみの出し方は、被災状況によって異なります。発災後に市のホームページ等でお知らせしますので、確認して出してください」)
やってはいけない出し方
資料に明確な禁止事項として書かれているのは次の2点です。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「指定された場所以外に片付けごみを出さないでください。また、災害と関係ないごみを片付けごみとして出さないでください」)
無秩序に置かれた場合に何が起きるかも書かれています。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「仮置場以外の場所に、無秩序にごみを置いて放置されると、悪臭や害虫が発生するなど、生活環境が悪化します」)
ごみステーションや小さな公園を片付けごみ置き場にしてしまう例についても、行政側の手引きに注意が書かれています。
- 環境省(同上)(「ごみステーションや住宅地内の小規模公園等を、片付けごみ等を集積する場所として用いることは、道路通行の支障や生活環境の悪化を招くおそれが高いため避けることが望ましい」)
自宅前に出す場合も条件があります。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「片付けごみをご自宅前に出す場合は、車の通行の妨げにならないようにしてください」)
緊急車両が通れなくなると、片付けそのものより重い問題になります。
火災のリスクがある積み方
見落とされがちなのが、積み方の危険です。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「畳などの可燃性のごみを高く積み上げて、長時間仮置きすると、火災が発生して大変危険です」)
水を吸った畳や布団をまとめて高く積むと熱がこもります。高く積まない・長期間置きっぱなしにしないの2点だけでも意識しておく価値があります。
収集の案内が来るまでは自宅で保管する
被災直後は収集体制が平時どおりに動きません。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「災害時は、災害ごみの収集を優先する場合があります。市から収集についてお知らせするまで、ご自宅で分別保管に努めてください」)
つまり、片付けを進めるほど自宅の敷地内に一時的な保管場所が必要になります。屋外に置くなら、雨で中身が散らばらず、上に重ねても潰れない容器があると分別を維持しやすくなります。
平時は備蓄の収納として使い、被災後は分別保管に回す、という二役で考えると置き場所の負担が減ります。使用済みの携帯トイレのように分けて保管する必要があるものの扱いは凝固剤・使用済み処理袋の捨て方にまとめました。
搬出が難しい場合
自力で運べないケースへの案内もあります。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「災害廃棄物の搬出などが困難な高齢者や障害のある方など支援が必要な方は、まずはご相談ください」)
災害ボランティアセンターが開設される場合があるため、抱え込まずに相談する前提で考えておくほうが安全です。
そもそも出る量を減らす
備え側の話としては、壊れる前提を減らすことが効きます。
- 環境省近畿地方環境事務所(同上)(「家具や電化製品は、転倒防止器具等で壁に固定して、倒れにくくすることで、災害時の破損等を防止できます」)
固定の具体的な方法は家具転倒防止に突っ張り棒は効くかで扱っています。
まとめ
- 自宅から出るごみは「片付けごみ」と「生活ごみ」の2ルート。混ぜない
- 生活ごみは平時どおりの曜日に出す
- 仮置場があれば大きいものはそこへ、割れたガラス等の小さいものはごみステーションへ
- 指定場所以外に出さない、災害と関係ないごみを混ぜない
- 畳など可燃物を高く積んで長時間置くと火災の危険がある
- 収集の案内が出るまでは自宅で分別保管する
- 出し方の詳細は自治体が発災後に告知する。自己判断で出さない
ごみ収集が止まっている間の衛生管理はごみ収集停止時の対策と断水で手が洗えないときの衛生、被害の証明は罹災証明書の申請手順、住宅の修理は住宅の応急修理制度にまとめています。
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
環境省近畿地方環境事務所「災害時のごみの出し方(住民向けパンフレット)」2026年8月18日確認
↩ 本文へ災害時には、災害廃棄物のほか、日常の生活ごみ、避難所ごみ、し尿の処理が必要です
環境省環境再生・資源循環局 災害廃棄物対策室環境省「災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引き」2026年8月18日確認
↩ 本文へ片付けごみ等の災害廃棄物は、発災後の初期段階から排出される。水害の場合は、発災直後から排出されることもある