住まいの安全

リチウムイオン電池の発火対策|買い方・置き方・発火したときの消し方

根拠: 製品評価技術基盤機構(NITE)「『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心〜「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント〜」(2026年8月20日確認) ほか2件(記事末に一覧)

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モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、携帯扇風機、電動アシスト自転車。リチウムイオン電池は家じゅうにあります。防災グッズとして買ったモバイルバッテリーが、そのまま火元になりうるという構図は見落とされがちです。

対策は「気をつける」では回りません。購入・保管・充電・廃棄・発火時の5つの場面に分け、それぞれで1つずつ行動を決めます。以下は公的機関が公表している注意喚起の整理です。

まず知っておくこと:事故は夏に増える

季節性があるということは、置き場所が効くということです。夏の車内、直射日光の当たる窓際、閉め切った部屋の棚。この3か所に置いているものを移すだけで、リスクの高い時期の条件が変わります。1

場面1:買うとき

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読み替えると、確認すべきは次の3点です。

  1. 販売元の連絡先が製品や販売ページに書かれているか
  2. リコール情報が出ていないか(買った後も見る)
  3. 純正でない交換用バッテリーを選ぼうとしていないか

「買ったあとも最新の情報をチェックする」が対策に入っているのが特徴です。買った時点で終わりにせず、防災用品の年1回の点検日に、手持ちのバッテリーの型番でリコール情報を検索する運用にしておくと続きます。

日常的に使うモバイルバッテリーは、PSEマークの表示があるものを選びます。停電時の連絡手段を確保する目的で1台置いておくなら、容量よりも出所と表示を先に見てください。

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モバイルバッテリー 10000mAh PSE認証 3台同時充電

こんな人に停電でスマホが使えなくなる

選ぶ理由家族分を確保しやすい価格帯

場面2:置くとき

「熱」と「衝撃・圧力」の2つが繰り返し出てきます。家の中で両方が同時に起きやすいのは、車の中カバンの底です。車載の防災セットにモバイルバッテリーを入れっぱなしにしている場合、夏はいったん降ろす判断が要ります。車内の高温対策は車内の夏の高温対策にまとめています。4567

家の中の置き場所を決めるときは、燃え広がらせない場所を選びます。木の棚の上や布団のそばではなく、周囲に燃えるものがない硬い面の上に置くのが基本です。持ち運び時の圧力と、保管時の周囲への延焼を同時に減らす方法として、耐火性をうたうケースに入れて保管する手もあります。

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耐火防水ケース(モバイルバッテリー・バッテリー収納用)

こんな人に貴重品・重要書類の持ち出しが不安

選ぶ理由分散収納の要になる耐火ケース

ケースは延焼までの時間を稼ぐためのもので、発火そのものを止める道具ではありません。置き場所を変えるほうが先です。

場面3:充電するとき

寝ている間の充電を避ける、という指示が公的な注意喚起に入っています。就寝中の充電が習慣になっている家庭は、充電する場所を寝室から出すだけで条件が変わります。8910

異常のサインとして挙がるのは、膨らみ、変形、発熱、異臭、異音です。膨らんだものを「まだ使える」と押し込むのは、衝撃・圧力を与えないという原則と正面から衝突します。

場面4:捨てるとき

充電式の電池を家庭ごみに混ぜたことによる収集車・処理施設の火災は、各地で起きています。111213

順番は「入っているか確認 → 使い切る → 自治体の方法を確認」です。ここで詰まりやすいのは1番目で、加熱式たばこや光る靴、ワイヤレスイヤホンのように、電池が入っていると意識しにくい製品があります。捨てる前に一度、製品名で調べる習慣にしておきます。

古くなったポータブル電源も同じ扱いです。寿命の見きわめ方はポータブル電源の耐用年数にまとめています。

場面5:発火したとき

ここが最も情報が錯綜する部分です。公表されている手順ははっきりしています。14151617

要点は3つです。

  1. 噴き出している間は近寄らない(消そうとして近づかない)
  2. 火花が収まってから、大量の水
  3. 消したあとも水没させたまま通報する

3番目が抜けやすい部分です。いったん消えたように見えても、内部の温度が下がらないうちは再び燃えることがあります。水から出して片付けない、という点まで含めて手順です。18

消費者庁の表現でも「まず安全を確保し」が先に来ます。順番が入れ替わらないようにしてください。

なお、家庭に置く消火手段そのものの選び方は住宅用消火器の選び方に、投げる形式の用具の位置づけは投てき消火用具は家庭に必要かに整理しています。自分で消そうとしてよい範囲の線引きは初期消火の限界で扱っています。

5場面を1枚にまとめる

場面決めておく行動
買う連絡先の分かる販売元から。買った後もリコール情報を見る
置く夏の車内・窓際から出す。周囲に燃えるものがない場所へ
充電する寝室以外で、起きている時間に。膨らみ・発熱・異臭で中止
捨てる電池の有無を確認 → 使い切る → 自治体の方法を確認
発火した噴き出している間は近寄らない → 収まったら大量の水 → 水没のまま通報

よくある疑問

防災用に買ったバッテリーを、非常持出袋に入れっぱなしでよいか

袋の置き場所しだいです。玄関の直射日光が当たる場所や、夏の車内に置いている場合は条件が悪くなります。屋内の温度が上がりにくい場所へ移し、点検日に膨らみがないかを見てください。懐中電灯やランタンの電池規格をそろえておく考え方は防災用ライトの電池を統一するにまとめています。

膨らんだバッテリーは、どう処分するか

膨らんだ状態のものに圧力を加えないことが前提になります。自治体の回収方法は製品や地域で異なるため、自己判断で普通ごみに入れず、自治体の案内を確認してください。

消火器で消してもよいか

公表されている手順は「大量の水」です。水をかけられる状況をつくることが先で、それが困難と判断した場合は119番通報が指示されています。

まとめ

出典と根拠

本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。

  1. 製品評価技術基盤機構(NITE)「『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心〜「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント〜」2026年8月20日確認

    事故発生件数は春から夏にかけて気温の上昇とともに増加する傾向にあり、6月~8月にかけてピークを迎えます。
    ↩ 本文へ
  2. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    連絡先が確かなメーカーや販売店から購入する。
    ↩ 本文へ
  3. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    リコール対象ではないことを確認して購入し、購入後も常に最新の情報をチェックする。
    ↩ 本文へ
  4. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    高温下に放置するなどして熱を与えない。
    ↩ 本文へ
  5. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    強い衝撃を与えない。
    ↩ 本文へ
  6. 消費者庁「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう - 身に着ける、持ち歩く製品にも使用されています -」2026年8月20日確認

    高温になる場所では使用・保管しないようにしましょう
    ↩ 本文へ
  7. 消費者庁(同上)2026年8月20日確認

    強い衝撃や圧力を加えないようにしましょう
    ↩ 本文へ
  8. 消費者庁「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう - 身に着ける、持ち歩く製品にも使用されています -」2026年8月20日確認

    充電は、安全な場所で、なるべく起きている時に行いましょう
    ↩ 本文へ
  9. 製品評価技術基盤機構(NITE)「『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心〜「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント〜」2026年8月20日確認

    充電・使用時は時々様子を見て、異常を感じたらすぐに充電・使用を中止する。
    ↩ 本文へ
  10. 消費者庁(同上)2026年8月20日確認

    異常を感じたら使用を中止しましょう
    ↩ 本文へ
  11. 消費者庁「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう - 身に着ける、持ち歩く製品にも使用されています -」2026年8月20日確認

    リチウムイオン電池が使用されているかを確認しましょう
    ↩ 本文へ
  12. 消費者庁(同上)2026年8月20日確認

    廃棄する前にはなるべく電池を使い切りましょう
    ↩ 本文へ
  13. 消費者庁(同上)2026年8月20日確認

    廃棄方法を確認して、廃棄しましょう
    ↩ 本文へ
  14. 製品評価技術基盤機構(NITE)「モバイルバッテリー「8.異常・発火時はどうする?」」2026年8月20日確認

    煙や炎が噴き出している時は絶対に近寄らないでください。
    ↩ 本文へ
  15. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    火花が収まったら、大量の水を掛けることで消火することができます。
    ↩ 本文へ
  16. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    消火後は、可能な限り水没させた状態で、消防機関へ通報してください。
    ↩ 本文へ
  17. 製品評価技術基盤機構(NITE)(同上)2026年8月20日確認

    上記の対処が困難と判断した場合は、身の安全の確保を第一に119番通報してください。
    ↩ 本文へ
  18. 消費者庁「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう - 身に着ける、持ち歩く製品にも使用されています -」2026年8月20日確認

    発火した時はまず安全を確保し、できれば大量の水で消火しましょう
    ↩ 本文へ