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同じ「簡易トイレ」でも中身の方式が違う
簡易トイレのパッケージを並べると、袋の中に入っているものが商品によって違います。白い粉が入った小袋のものと、おむつのようなシートが入っているものです。回数と保存年数ばかり見ていると、この違いを見落としたまま買うことになります。
神奈川県はこの2方式を明記していて、神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」(「便器に袋を取り付けて、吸水シートで吸収するタイプや凝固剤で固めるタイプがあります」)としています。
4つの軸で比べる
| 比べる点 | 粉末(凝固剤)タイプ | 吸水シートタイプ |
|---|---|---|
| 吸収量の調整 | 粉の量を足せば増やせる | シート1枚の容量で固定 |
| 固まるまでの流れ | 振りかけてから固まるのを待つ | 敷いた面が触れた分から吸収する |
| 使うときの手間 | 袋を開けて振りかける動作が要る | 敷いておくだけで済む |
| 保管のかさばり | 小袋のため薄くまとまる | 枚数が増えるとかさばる |
量を自分で調整できるのが粉末、動作が少ないのがシート、というのが実用上の差です。
粉末タイプが向く人
- 家族の人数が多く、1回あたりの量にばらつきがある
- 収納スペースが限られていて、薄くまとめたい
- 使用回数を細かく延ばしたい(粉を控えめに使うなど)
吸水シートタイプが向く人
- 高齢の家族や子どもなど、手順が少ないほうがよい人が使う
- 暗い場所や停電下で、粉をこぼす操作を避けたい
- 介助しながら使う場面がある
介助を前提にした選び方は高齢者の簡易トイレ介助に詳しくまとめています。
臭いと保存期間は「凝固剤の中身」で決まる
どちらの方式でも、消臭性能と保存年数は製品ごとに差があります。神奈川県は凝固剤の付加機能について、「携帯トイレを備蓄しましょう」(「凝固剤は排泄物を固めるだけでなく、消臭効果や除菌効果のあるものや、10年〜15年の長期保管できるものもあります」)としています。
方式そのものよりも、この付加機能の有無のほうが体感差は大きいというのが実際のところです。使用済みの袋は数日から数週間保管することになるため、消臭の効きは選定時に確認しておいてください。保管方法は簡易トイレの臭い対策で解説しています。
保存年数の表示の読み方は簡易トイレに使用期限はあるかにまとめました。長期保管をうたう製品でも、購入時期の記録は残しておくほうが管理しやすくなります。
こんな人に回数分の簡易トイレをまとめて確保し、処理袋の数え漏れも避けたい
選ぶ理由50回分+予備10回に防臭袋が同数付く。半永久保存で入れ替えの手間が少ない
迷ったら「両方を混ぜて備える」
方式を1つに絞る必要はありません。むしろ日中の自分用は粉末、夜間や介助が要る場面はシートというように、場面で使い分けるほうが実用的です。回数の合計が必要数に届いていれば、方式が混在していても問題ありません。
必要数の計算は簡易トイレは何回分必要かを参照してください。凝固剤を切らしたときの代用については猫砂は凝固剤の代わりになるか、使用後の捨て方は凝固剤で固めた後の捨て方にまとめています。
買ったら一度開けて試す
方式の向き不向きは、説明を読むより1回使ってみたほうが早く分かります。東京都も「東京くらし防災」(「買って置いておくだけでなく、実際に使ってみましょう」)と勧めています。粉の量やシートの敷き方は、試した1回で感覚がつかめます。
まとめ
- 粉末は量を調整できる、シートは動作が少ない
- 臭いと保存年数の差は方式ではなく製品ごとの付加機能で決まる
- 1方式に絞らず、場面別に混ぜて備えるのが現実的
どちらの方式でも固まらないときは、使い方か保存状態が原因のことがあります。切り分けは凝固剤が固まらない原因と対処を参照してください。