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固まらないときは、まず順番を疑う
凝固剤が効かないと感じたとき、製品不良より先に確認すべきことがあります。よくある原因は5つで、上から順に確かめると大半はここで解決します。
| # | 原因 | 症状の出かた |
|---|---|---|
| 1 | 量が足りない | 全体がゆるく、部分的にだけ固まる |
| 2 | 水分が多すぎる | 上澄みの水が残る |
| 3 | 入れる順番が逆 | 粉が底に沈んだまま接触していない |
| 4 | 保存状態が悪い | 粉が湿気を吸って固結している |
| 5 | 方式が違う | シート式に粉の使い方を当てはめている |
1. 量が足りない
凝固剤は1回分ずつ小分けされているのが一般的で、1回に1包が前提です。複数回まとめて使うと不足します。とくに水分量が多い回では、1包では追いつかないことがあります。予備を数包足せば固まります。
2. 水分が多すぎる
便器に残った水の上から使うと、想定より水分が多くなります。袋をかぶせる前に便器内の水を減らしておくのが基本です。なお、断水時に便器へ水を流す行為そのものにリスクがあり、東京都下水道局「災害時のトイレ対策について」(「配管などが破損していると下水が詰まって汚水が逆流したり、破損したところから噴出することがあります」)としています。流さずに袋で受ける運用に切り替えてください。
3. 入れる順番が逆
粉末タイプで多いのがこれです。先に粉を袋の底へ広げてから使うのが基本で、後から粉を上に振りかけると、下側の水分に届かず表面だけが固まります。後入れになってしまったときは、袋の外側から軽くもんで粉と水分を混ぜると固まります。
粉末とシートで扱いが違う点は簡易トイレの凝固剤は粉末とシートどちらがよいかで整理しています。
4. 保存状態が悪い(湿気・期限)
凝固剤は吸水するための粉なので、保管中に空気中の湿気を吸うと性能が落ちます。袋が膨らんでいる、粉が塊になっている、袋に破れがある——これらは交換のサインです。
保存年数は製品差が大きく、神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」(「凝固剤は排泄物を固めるだけでなく、消臭効果や除菌効果のあるものや、10年〜15年の長期保管できるものもあります」)としています。期限表示の読み方と入れ替えの考え方は簡易トイレに使用期限はあるかにまとめました。
5. そもそも方式が違う
吸水シート式の製品に、粉末式の使い方を当てはめていないか確認してください。神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」(「便器に袋を取り付けて、吸水シートで吸収するタイプや凝固剤で固めるタイプがあります」)としています。シート式は「固める」のではなく「吸わせる」ため、見た目が固まらないのは正常な動作です。
固まらないまま処理するときの応急策
その場で完全に固まらなくても、処理はできます。
- 予備の凝固剤を追加する。または新聞紙・ペットシーツ・猫砂を足して水分を抱えさせる
- 袋の空気を抜き、口をきつく縛る
- さらに別の袋に入れて二重にし、直射日光の当たらない場所へ置く
代用材の向き不向きは簡易トイレの凝固剤は猫砂で代用できるかとペットシーツはトイレの代用になるかで扱っています。においが強い場合の対処は簡易トイレの臭い対策、処分のしかたは簡易トイレの凝固剤の捨て方を参照してください。
本番前に一度使っておく
固まらない原因の多くは使い方です。だからこそ、平常時に一度試すことに意味があります。東京都「東京くらし防災(38ページ)」(「買って置いておくだけでなく、実際に使ってみましょう」)としています。水を入れて凝固の様子を見るだけでも、量と順番の感覚がつかめます。
保存状態に不安があるなら、この機会に入れ替えるのが確実です。
まとめ
- 疑う順番は「量→水分→入れる順番→保存状態→方式」
- 粉末は先に底へ広げる。後がけは効きにくい
- 湿気を吸った粉は戻らない。塊になっていたら交換
- シート式は固まらないのが正常
- 固まらなくても、二重袋+空気抜きで処理はできる