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土砂災害の前兆は「がけにひび割れ」のような目で見るものが有名ですが、実際に助かった人の証言を読むと、気づいたきっかけは音とにおいと水の変化に集中しています。夜や大雨のなかでは目は使えません。音・におい・水の3系統に分けて整理します。
前兆は「あることもある」もの
まず前提の確認です。1
「起こる時があります」という書き方で、必ず出るとは書かれていません。前兆が無いまま起きることもあるという前提で読む必要があります。2
だから前兆は「避難を早める材料」であって、「これが出るまで待つ材料」ではありません。3
音の前兆
国土交通省の砂防事務所が、昭和34年の災害を体験した人の証言をまとめています。4
「腹にひびく音」という表現が具体的です。雨音とは別に、体で感じる低い音があったということになります。567
まとめると、聞き分けたいのは次の3つです。
| 音 | 何が起きているか |
|---|---|
| ゴロゴロ・ゴットンという腹に響く音 | 川底の石が動いている |
| 山鳴り(山がうなるような音) | 斜面が動き始めている |
| 水がうなる、聞いたことのない音 | 流れの様子が変わっている |
大雨のときに窓を閉め切っていると、この音は拾えません。危険な立地なら、雨が強い夜は一度窓を開けて音を確認する時間をつくる、という運用にしておくと現実的です。
においの前兆
普段しない土のにおいが強く漂う、というのは夜でも停電中でも分かる前兆です。目視に頼れない状況で唯一残る手がかりになりうる、という点でここは覚えておく価値があります。
水の前兆
雨が降り続いているのに川の水位が下がるのは、上流で土砂が川をせき止めている可能性を示します。増水だけを警戒していると見落とす動きです。
擁壁の水抜き穴は普段から位置を覚えておくと、濁りに気づけます。
夜間に外の様子を見るなら、両手が空く照明が要ります。手持ちのライトだと傘や手すりで手がふさがります。選び方は防災用ヘッドライトは必要かにまとめました。
前兆の前に、雨量で決める
雨が土に溜まっている状態がどれだけ効くかも示されています。16
同じ雨量でも、前日まで降り続いていたかどうかで危険度が変わります。線状降水帯の情報が出ている状況なら雨量が一気に積み上がるので、線状降水帯とはと合わせて見てください。警戒レベルとの対応は警戒レベルの意味に整理しています。
逃げ方は「直角」
沢から離れる方向、つまり横に逃げるということです。谷筋をまっすぐ下る道は選びません。
自宅にとどまる判断の考え方は水害時の在宅避難の判断、夜間に避難するかどうかは夜間の暗いなかで避難するかの判断で整理しました。
事前にやっておくことも1行で示されています。21
道順まで決めるのは、沢や擁壁を避ける経路を選ぶためです。自宅周辺の地形はハザードマップの見方で確認できます。持ち出す物をまとめておくと、判断してから出るまでの時間が短くなります。
急傾斜地に住んでいる場合
がけ崩れは前兆を観察する余裕が最も小さい種類です。前兆に頼らず、雨量と避難情報で先に動く前提で計画を立てます。222324
まとめ
- 前兆は「起こる時がある」ものであって、出ないまま発生することもある
- 音の前兆は、腹に響くゴロゴロ音・山鳴り・水がうなる音の3つ
- においの前兆は泥臭さ・土のにおい。夜間や停電時でも気づける唯一の手がかりになりうる
- 水の前兆は「濁り」だけでなく「雨なのに水位が減る」も含む
- 造成地では擁壁の水抜き穴から濁った水が出ていないかを見る
- 雨量は1時間20ミリ以上、または降り始めから100ミリ以上が注意の目安
- 土石流からは流れに対して直角、つまり沢から離れる横方向に逃げる
- 外に出るのが危険なら、頑丈な建物の2階以上か、崖・沢から離れた部屋に退避する
出典と根拠
本文の番号に対応する出典と、判断の根拠にした原文の引用です。確認日は当サイトが原文を照合した日です。
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ土砂災害が発生する前には、様々な前兆現象が起こる時があります
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へしかも、その発生を事前に予測することは非常に難しいです
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へこうした前兆現象に気づいたら、周囲の人にも伝え、直ぐに避難をすることが大切です
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ事前に、不気味な石のぶつかり合うゴロゴロ、ゴットンゴットンという腹にひびく音がしていた
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ山が鳴くような音がした
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ堤防の下で流れてきた石があたってゴトゴトという音がした
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ橋や堤防の流失直前には、泥臭い匂いともに堤防が地響きしはじめ、水がうなるような音をたててきた
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へまた、土石流が来る直前には、水防活動をしていた人達が、泥臭い匂いがしたといいます
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へまた、土石流がくる直前には水の濁りと同時に、山の土の凄い匂いがしたといいます
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ直前では、大武川の水位が引くとともに、ゴーっという聞いた事のない音と臭い泥の臭いがした
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ水がものすごく減った
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ盛土地では、地質・地形が不安定なので、大雨が降ると地盤がゆるみ崩れる危険があります
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ水抜きの穴から濁った水が出始めたら要注意です
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ1時間に20ミリ以上、または降り始めから100ミリ以上の降雨量になったら十分な注意が必要です
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ長雨や大雨で危険だと思ったら、早めに退避しましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ土砂災害は、地中にたくさんの雨が貯まったところに強い雨が降ると発生しやすくなるという特徴があります
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ土石流はスピードが速いため、流れを背にして逃げたのでは追いつかれてしまいます
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ土砂の流れる方向に対して直角に逃げるようにしましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ激しい雨や暴風のために、避難場所への避難が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上に避難しましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へそれが難しい場合は、家の中で、崖や沢筋からなるべく離れた部屋や2階など、より安全な場所に退避しましょう
国土交通省関東地方整備局富士川砂防事務所「災害の前兆と避難のしかた」2026年8月15日確認
↩ 本文へ日頃から家族全員で避難場所や避難場所までの道順を決めておきましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ急傾斜地では崖崩れに注意が必要です
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ崖崩れは、豪雨等によって突然起こりますので、早めの避難に心がけましょう
内閣府「広報ぼうさい 特集2 土砂災害に備える」2026年8月15日確認
↩ 本文へ土砂災害は一瞬のうちに多くの人命や財産を奪う恐ろしい災害です