本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。
自作は「間に合わせ」として成立する
断水しても、便器そのものは残っています。そこにゴミ袋をかぶせれば、家にあるもので排泄の場所は作れます。ただし自作でまかなえるのは主に吸収と消臭の部分で、市販品ほどの性能は出ません。備蓄が届くまでの時間を稼ぐ手段、という位置づけで考えてください。
先に確認したいのは、便器に水を流してはいけない場合があることです。東京都下水道局「災害時のトイレ対策について」(「配管などが破損していると下水が詰まって汚水が逆流したり、破損したところから噴出することがあります」)としています。集合住宅ではさらに深刻で、同じページで東京都下水道局(「特に集合住宅の場合は、下の階のお宅へ汚水が逆流する場合があります」)としています。自作の簡易トイレは「流さない」を前提にした方法です。
用意するもの
| もの | 役割 | 代わりになるもの |
|---|---|---|
| ポリ袋(45L程度)2枚 | 便器を覆う袋と、汚物を受ける袋 | ゴミ袋、レジ袋(小サイズ) |
| 新聞紙 | 水分の吸収 | ペットシーツ、古布、キッチンペーパー |
| 消臭用の袋 | 使用後の保管 | 防臭袋、二重にしたポリ袋 |
| 紙テープ・輪ゴム | 袋の口を留める | 養生テープ、紐 |
作り方
- 便器の内側を1枚目の袋で覆う。便座を上げ、便器の受け口全体に袋をかぶせて縁で固定します。この袋は汚物を受けないための養生で、繰り返し使います
- 便座を下ろし、2枚目の袋をかぶせる。こちらが実際に使う袋です。1回ごとに交換します
- 2枚目の袋に、細かくちぎった新聞紙を敷く。丸めずに、くしゃっと広げて入れるほうが水分を抱えます。厚さは底が見えなくなる程度
- 使用後は袋の空気を抜いて口をきつく縛る。さらに防臭袋か別のポリ袋に入れて二重にします
- 保管する。自治体の収集が再開するまで、直射日光の当たらない屋外・ベランダなどにまとめます
新聞紙の代わりにペットシーツを使うと吸収量が上がります。使えるかどうかの判断はペットシーツはトイレの代用になるかで整理しました。猫砂を凝固剤の代わりに使う方法は簡易トイレの凝固剤は猫砂で代用できるかで検討しています。
自作でつまずくのは「におい」と「袋の数」
自作の弱点は2つに集約されます。
におい。新聞紙は水分を吸いますが、市販の凝固剤のような消臭・除菌の機能はありません。神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」(「凝固剤は排泄物を固めるだけでなく、消臭効果や除菌効果のあるものや、10年〜15年の長期保管できるものもあります」)としています。室内に置く時間が長いほど差が出ます。対処は簡易トイレの臭い対策にまとめています。
袋の数。1回ごとに1枚使うため、消費が速い。経済産業省「トイレ備蓄 忘れていませんか」(「1人あたり35回分(7日分)の災害時トイレの備蓄が必要です」)としています。1人7日分で35枚、家族4人なら140枚。家のゴミ袋のストックでこれをまかなうのは現実的ではありません。必要枚数の考え方は災害時トイレの処理袋・防臭袋は何枚必要かを参照してください。
一度作ってみる
作り方は読んだだけでは身につきません。東京都「東京くらし防災(38ページ)」(「震災が起こることを想定して一度は作り、実際に使ってみましょう」)としています。袋の縁がずれる、新聞紙が偏る、口が縛りにくいといった問題は、平常時に一度やっておけば手が覚えます。
本数は市販品で埋めるのが結局早い
自作を練習したうえで、日数分は市販品で確保しておくのが現実的です。最低ラインは東京都「もしもの時に困らないトイレの備蓄」(「1日5個×3日分×家族の人数=最低限の備蓄目安」)です。
便器そのものが使えない場合の代替手段は便器が使えないときのトイレ代用、使用済み袋の保管は使用済み簡易トイレのベランダ保管で扱っています。
まとめ
- 自作はゴミ袋2枚+新聞紙。1枚目は養生、2枚目が使い捨て
- 流さない前提。逆流のリスクは集合住宅ほど大きい
- 弱点は「におい」と「袋の消費速度」
- 平常時に一度作って使ってみる
- 日数分の本数は市販品で確保するほうが早く終わる